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きょうはうちの社長の誕生日だった。毎年半ば定例化している、サプライズ(定義上では)バースデーを社員で祝うことになっている。今年も新人社員がオフィスの電気を消して、ケーキを持って登場するという、いつもと同じ流れだ。

まぁ、年にいっかいくらいはこうやって、定例と分かってはいるものの微笑ましい瞬間があるのはいいものだ。

実のところ、僕は別件で行かなければならない予定が入っていたので、今年の社長の誕生日はすっぽかしてそちらに行く予定にしていた。

僕は人の誕生日を覚える才能が全くないようで、元カノの誕生日なんかも別れたらすぐ忘れてしまう。たまたま飲みの席でそんな話になったときに、意外とみんな覚えているようで、感心したもんだ。

そんなこともあり、実は去年の社長の誕生日は普通に公休を入れてしまい、欠席してしまった。

さすがに2年連続不在はマズイな...と思ったので、やっぱり今年は残ることにしたのだが、理由はもうひとつあった。

こうやって定例化した、社長の誕生日を祝うのも今年が最後になりそうだからだ。会社を辞めることにした僕にとっては。

そんなに思いを入れるわけではないが、今の社長には非常に感謝している。

この人がいなかったら、経験値が無い僕なんか今の仕事にはつけなかったし、そんなペーペーな僕に期待をして、育ててくれたからだ。

かなり理不尽で、ついていけないときもあるが、情の厚い人間くさいところもあって、尊敬できる人のひとりだ。

だからちゃんとしようと思った。仕事を辞めてなにかしら起動に乗ってきたら、また会いに来たいと思っている。

そのときに、この誕生日のエピソードを話すのだ。

「あのとき、実は別件があって、参加する予定じゃなかったんですよ。でも、最後だと思ったら、この時間は大事にしなきゃって思ったんですよ。」

そんな話だけで、男は酒が飲める生き物だろう。

こういう積み重ねがストーリー作りにつながると僕は思っている。

人生を面白くするのは自分次第だ。自分のひとつひとつの行動をただの「動き」にしてしまうか、意味のある「ストーリー」に出来るのかどうかは自分次第ということだ。

おめでとうございます。
そして、ありがとうございました。

さて、このままもうひとつのお祝いに足を運ぶとする。